脳神経内科
脳神経内科
脳神経内科は脳と脊髄、そして手足を含む全身の神経や筋肉の病気をみる内科です。体を動かしたり、感じたりすることや、考えたり覚えたりすることがうまくできなくなったときに脳神経内科の病気を疑います。よくみられる症状としては、頭痛、めまい、しびれ、手の震え、手足が動きにくい、感覚がない、転びやすい、歩行障害、ものわすれ、言葉がしゃべりにくい、飲み込みにくい、などがあります。これらの症状の中にはときに早急に治療が必要な病気が隠れていることがあります。詳しい画像等の検査が必要な場合は、近隣総合病院に紹介します。
これらの症状がある場合には、お早めにご相談ください。
片頭痛とは、頭の片側のみ痛むことを由来していますが実際は患者様の約4割近くが両側の頭痛を経験しています。片頭痛は、頭痛が見られるまえに、キラキラした光などの視覚性の症状が多く見られ、この症状に引き続き頭痛が始まることが多いです。片頭痛は、片側の拍動性の頭痛が特徴で、通常4~72時間程度続くとされています。患者様により症状が異なりますが、頭痛の程度により日常生活に支障をきたすこともあるため、頭痛を放置せず早めに受診することが大切です。
認知症とは認知機能が低下し、日常生活全般に支障が出てくる状態をいいます。アルツハイマー型認知症が認知症の中で最も多く、脳神経が変性し脳の一部が萎縮していく過程で生じてきます。もの忘れで発症することが多く、ゆっくりと進行します。次に多いのが脳梗塞や脳出血などの脳血管障害による血管性認知症です。障害を受けた脳の部位により症状が異なります。ゆっくり進行することもあれば、急速に進む場合もあります。現実に見えないものが見える幻視や手足が震えたり歩幅が小刻みになったりする症状が現れるレビー小体型認知症などもあります。その他、内科的疾患によって認知症が起こったり、内服薬によって認知症のような症状が起こる場合もあります。
認知症を疑った場合は、問診による認知機能検査を行い、精査が必要な場合は総合病院に紹介します。治療は原因によりますが、薬物治療を行う場合もあります。また進行予防には、生活習慣病の治療や適度な運動、バランスの良い食事、良好な睡眠などが良いと言われていますので、早期発見、早期対応が重要です。
大脳の下にある中脳という部分の黒質ドパミン神経細胞が減少して起こります。原因は遺伝子によるものもありますが、大多数は残念ながら原因がわからないことが現状です。パーキンソン病の症状は特徴的で、安静時の手足の震え(振戦)、動作の鈍さ、筋肉が固くなる筋強剛、小刻みで足をすった歩き方(突進歩行)などがあげられます。緩徐に進行していく病気で、残念ながら現在の医学では完治は難しいですが、様々な薬剤が開発されています。治療の基本は減少したドパミンを補充する内服薬です。
パーキンソン病とよく似たパーキンソン症候群という病気もあります。
いずれにせよまずは専門医の診察を受けることが重要ですので、ご心配な症状がありましたらご相談ください。
てんかん発作は脳にある神経細胞の異常な電気活動により引き起こされる発作のことで、それを繰り返す状態のことをてんかんといいます。てんかん発作は、意識がなくなったり、けいれんしたりすることが一般的ですが、それ以外にも様々な症状がみられ、単に数秒間ボーッとしているだけとか、意識がしっかりしたまま体の一部がけいれんするような発作もあります。子供の病気と考えられがちですが、高齢者になって初めててんかんを発症する方も多くいらっしゃいます。
発作時の状況がわかると一番良いので、目撃された方と一緒に受診されたり、動画に残されると診断の一助になります。治療としては抗てんかん薬の内服です。